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なぜJBAはマンツーマンを推進するのか?

なぜJBAはマンツーマンを推進するのか?

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

今日は、最近あらためてJBA(日本バスケットボール協会)が出した「マンツーマン推進」の資料について、わたしの考えをお話しします。

http://www.japanbasketball.jp/players_development

コーチのあなたも、きっとこんな疑問を持ったことがあるでしょう。
「なんでマンツーマンにこだわるんだろう?」

試合で勝つためなら、ゾーンディフェンスを使った方が効率的。
大きい選手をゴール下に立たせて、中を固めて、外は打たせておけばいい。
これで簡単に勝てる試合、ありますよね。

でも、それで本当に選手たちは成長するんでしょうか?

今日は、そんなお話です。


マンツーマンを推進する理由

まず、基本的な背景を知っておきましょう。

2015年から、JBAは15歳以下のカテゴリーで実質的にゾーンを禁止しました。
理由ははっきりしています。

ゾーンでは個人技能が身につかないから。

2015年以前の全国大会では、小学生も中学生も、強いチームほどゾーンを多用していました。
もちろん当時はルール違反じゃありません。
戦術としては正解ですし、勝つための近道でした。

ただ、そればかりやっていると、選手たちが「1対1で抜く力」「守る力」を学べない。
結局、上のカテゴリーに行った時に通用しなくなる。

だから、JBAは決断したんです。
「勝つため」よりも、「育てるため」を優先しよう、と。


マンツーマンの基本

今回の資料で特に面白かったのは、ゾーンとマンツーマンの境界線が具体的に書かれていたことです。

ざっくり言うと、NG例は3つあります。

① ゴール下に立ちっぱなし

大きい選手がゴール下にずっと居座っている守り方。
これ、たしかに試合では役に立ちますが、選手本人は上手くなりません。
ボールが外に出たら、ついて出ていく努力をさせましょう。

② マークマンを見失う

ボールに夢中になって、マークしている相手を放置してしまう。
これもマンツーマンではありません。
ボールも人も見る、視野のトレーニングが必要です。

③ 専門のトラップ要員

誰かが常にダブルチームに飛び出してばかりいる。
これも短期的には効果的ですが、守るべき相手を守る力が育ちません。


指導者の「倫理」が試される

資料には、こんな言葉がありました。

「マンツーマン推進は、指導者の倫理が問われるものです。」

正直、ドキッとしました。
ルール違反さえしていなければいい、ではないんです。
目の前の試合で勝つために、大きい選手をゴール下に貼りつけて、ゾーンのような守り方をさせる。
これが、はたしてその子のためになるのか?

指導者として、その判断が試されているわけです。


マンツーマンが強い理由

最後に、わたしの持論もお伝えしておきます。
はっきり言って、マンツーマンディフェンスは最強の守り方です。

NBAでも、国際大会でも、最終的にマンツーマンの強さが勝負を決めます。
ゾーンや変則ディフェンスは「一時的なごまかし」に過ぎません。
しっかりとポジション、視野、声を鍛えて、ガチガチのマンツーマンで守れるチームは強いです。
これは間違いありません。

マンツーマンで育てることで、勝利も必ずついてきます。
「育成か勝利か」ではなく、「育成こそが勝利につながる」ということですね。

 

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三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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