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ポジションは2つ覚えろ 24-8-26 #345

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

この放送は、Voicyでお話ししています。ぜひお聞きください

 

ポジションは2つ覚えろ!現代バスケの新しい役割分担

こんにちは、三原です。

今日はバスケットボールのポジションについて、お話しします。

最近、YouTubeのメインチャンネル「バスケの大学」で、「意外と知らない現代バスケのポジション」という動画を出したんです。

実は、この動画を出す時、ちょっと心配だったんですよ。

というのも、みなさん、すぐに使える情報を好む傾向があるんです。

例えば、「〇〇の練習法」とか「おすすめのフォーメーション」とか。

でも、今回のポジションの話は、ちょっと概念的な内容なんです。

果たして、みなさんに見てもらえるかなぁ…って。

でも、思いのほか多くの方に見ていただいて、本当にありがたかったです。

こういった概念的な話にも、ニーズがあるんだなぁと実感しました。

昔のポジション分け、覚えてる?

さて、ポジションの話をする前に、ちょっと昔話をしましょう。

20年前のポジション分けって、覚えてますか?

漫画の「スラムダンク」が一番分かりやすいかもしれません。

1番から5番まで、こんな感じでしたよね。

  1. ポイントガード(宮城):ドリブルが上手で、チームの司令塔
  2. シューティングガード(三井):アウトサイドシューターの専門家
  3. スモールフォワード(流川):点を取ることの天才、オールラウンダー
  4. パワーフォワード(桜木):リバウンダー、ゴール近くで活躍
  5. センター(赤木):ポストアップとスクリーナー、最後のディフェンス

このポジション分けだと、1番と5番が一番遠い関係になるんです。

宮城はゴール下に行かないし、赤木はゴール下しかいない。

宮城はドリブルをするけど、赤木はドリブルをつかない。

そんな感じでした。

現代バスケ、ポジションの壁が崩れてきた!

でも、最近はこのポジション分けに当てはまらない選手が増えてきたんです。

世界レベルで言うと、例えばセルビアのヨキッチ。

センターなのに、ドリブルでボールを運んでくるんです。これが脅威なんですよ。

ガードの選手で言えば、レブロンジェームズ。

ポイントガードをやったりするんですが、パワープレイもできる。

昔で言えば、マジックジョンソンみたいな感じですね。

つまり、ポジションの壁が崩れてきているんです。

これが現代バスケの特徴なんです。

新しいポジション分け、こう考えよう!

じゃあ、現代バスケではどうポジションを考えればいいの?

私はこう考えています。

  1. ハンドラー:ボールハンドリングが上手な人
  2. ビッグマン:スクリーンをかけたり、ゴール近くでプレイする人
  3. シューター:アウトサイドシュートが上手い人、ドライブが得意な人

この3つのポジションで考えると、現代バスケの動きがよく分かるんです。

ハンドラーがボールを持ってきて、ビッグマンがスクリーンをかける。

そして、ドリブルで突破して、ディフェンスが収縮したら、シューターにパス。

シューターは、クローズアウト(ディフェンスが慌てて近づいてくる状態)を利用して得点する。

こんな流れが、現代バスケの基本的な動きなんです。

ポジションは2つ覚えろ!その理由

さて、ここからが本題です。

私は選手のみなさんに、「ポジションは2つ覚えろ」と言っています。

なぜかって?

それは、戦術の幅が広がるからなんです。

例えば、ビッグマンならスクリーナーとしての役割はもちろん大事です。

でも、それだけじゃなく、スクリーン後にポップアウトして、自分でドリブル突破できるシューターの能力も身につけてほしい。

ハンドラーの場合も、ボールを持っている時だけじゃなく、時には他の人にハンドラーを任せて、自分はコーナーでシューターとして待つ役割も持てるといい。

シューターの人も、時にはビッグマンの役割ができるようになる。

こんな風に、2つのポジションの役割を果たせるようになると、チームの戦術の幅が一気に広がるんです。

指導者の皆さん、こう考えてみては?

私も指導する時は、1から5の数字でポジションを呼んだりします。

便宜上、パワーフォワードとかスモールフォワードという言葉も使います。

でも、最近は「ハンドラー」「シューター」「ビッグマン」という呼び方の方が、プレイの具体的なイメージに合っている気がするんです。

ビッグマンがボールを運べるのは素晴らしいこと。

シューターが時にはスクリーナーになれるのも良いこと。

ハンドラーがシューターになれるのも素晴らしい。

だから、選手には3つのポジションのうち2つを身につけてほしい。

指導者の皆さんも、そういう視点で指導してみてはどうでしょうか?

きっと、チームの可能性が広がると思います。

今日のお話、いかがでしたか?

ポジションについて、新しい視点が持てたでしょうか?

これからのバスケットボールは、ますます多様化していくと思います。

でも、基本的な役割は「ハンドラー」「シューター」「ビッグマン」の3つ。

そのうち2つの役割を果たせる選手が増えれば、チームはもっと強くなる。

そう信じています。

みなさんも、ぜひ挑戦してみてください!

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三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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