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パスミスを減らすには?判断力を鍛える2対1・3対2練習法

パスミスを減らすには?判断力を鍛える2対1・3対2練習法

こんにちは、三原です。
今日も「バスケの大学」にお越しいただき、ありがとうございます。

今回は「パスミスを減らすにはどうすればいいですか?」という質問にお答えしていきます。
特にアンダー10、10歳以下の子どもたちに向けたアドバイスです。

試合で多いパスミス。その原因は?

試合を見ていて「なんでそこにパス出すの?」というシーン、ありますよね。
ディフェンスが目の前にいるのに、なぜかその方向にパスを出してしまってカットされる。
ミスになって、速攻をくらう。

これは「判断ミス」なんです。
つまり、パスが下手なんじゃなくて、判断を間違えているということ。

にもかかわらず、どうしてもパスミスを減らしたいと思うと、
「じゃあチェストパスを練習しよう」とか「オーバーヘッドの精度を上げよう」とか、
実行ばかりに注目してしまうんですね。

でも、大事なのはその前の認知と判断
バスケットでもっとも大切なステップは、
「認知 → 判断 → 実行」なんです。

これは車の運転と一緒です。
信号が赤だと気づく(認知)、止まろうと決める(判断)、ブレーキを踏む(実行)。
運転免許教習でも教わりますよね。

ミスの原因は「実行」ではない

バスケットも同じです。
「ディフェンスが前にいるな」と気づき(認知)、
「だったらパスをやめよう」(判断)、
「ドリブルで逃げよう」(実行)。

この流れが大事なんですが、
現場での練習はどうしても「パスの技術=実行」に偏りがち。

でも、試合で起きているのは判断ミス
だったら、練習も判断力を鍛えるべきなんです。

そこで、わたしがいつもお勧めしているのが「2対1」「3対2」のアウトナンバー練習です。

アウトナンバー練習のすすめ

例えば2対2だと、お互いに守りあって攻めあって…で難易度が高い。
でも、2対1にしてあげると、オフェンスに余裕ができて、判断に集中できるんですね。

つまり「実行」の負荷を減らして、「認知」と「判断」に集中できるようにしてあげる。
この構造がとても大事です。

2対1の練習では、味方と2人でボールを持って、真ん中に1人ディフェンス。
このときに見るべきは「味方」でも「リング」でもなく、「ディフェンス」です。

  • ディフェンスが自分を守っていたら、パス。

  • ディフェンスが味方に行ったら、自分でシュート。

たったこれだけのシンプルなルールで、判断の練習になります。

ドリブルのコツ:内側の手でつく

2対1練習をする際に、ひとつだけ小さなコツを。

ドリブルは内側の手でつくといいです。
たとえば右側を攻めるときは、左手でドリブル。
これ、逆に感じるかもしれませんが、内側でドリブルすると片手でスムーズにパスが出せるんですね。

右手でドリブルしてしまうと、いったん止めてからパスをしないといけない。
その一瞬が、相手に読まれます。

ぜひここも工夫してみてください。

3対2では「奥のディフェンス」を見よう

次に、3対2のアウトナンバー練習です。
これは2対1よりも少し複雑になりますが、判断力を養うのにとても効果的です。

ポイントは、「手前のディフェンスではなく、奥のディフェンスを見る」ということ。

トップの選手がボールを持ち、左右に味方がいる状況。
ディフェンスは縦に2人並んでいます。

このとき、パスを出す先を決めるのは、奥のディフェンスがどちらを守っているかによって判断します。

  • 奥のディフェンスが右に寄っていたら、左へ。

  • 奥のディフェンスが左に寄っていたら、右へ。

こういう視点を持つことで、先読みする力が養われます。

「判断の練習」をしよう

2対1も3対2も、いずれも「実行」ではなく「判断」に集中する練習です。

これが、試合でのパスミスを減らす第一歩になります。

パスミスというのは、「技術のミス」ではなく「判断のミス」。
この考え方をぜひ、チーム全体に浸透させてほしいです。

ミスを許容する「遊び心」も大切に

最後に、ちょっと精神的なお話を。

バスケットというのは、「相手がいるスポーツ」です。
だからこそ、少しぐらいおくれた判断がちょうど良かったりします。

特にオフェンスでは、「真面目すぎるプレー」よりも、少し遊び心のあるプレーの方が、上達につながることがあります。

子どもたちにはぜひ、どんどんチャレンジしてほしい。

そしてそのチャレンジをしやすい環境づくりとして、
「アウトナンバー練習」がとても有効だとわたしは思っています。

2対1、3対2。
簡単なようで奥が深い。
これを毎日5分でも取り入れてみてください。
判断力が変わります。
パスミスが減ります。

あなたのチームの成長に、きっとつながるはずです。

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三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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