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1対2の練習がとても大事な理由

1対2の練習がとても大事な理由

こんにちは、三原です。
いつも読んでくださって、ありがとうございます。

今日はちょっと変わった練習の話をさせてください。テーマは「1対2の練習」です。

1対2? なんでそんな不利な練習をするの? って思った方もいると思います。けれど、わたしは「すべてのオフェンスは1対2から始まる」と思っています。

なぜそう言えるのか、今日はその理由と、具体的な練習方法をお話しさせてください。


すべてのオフェンスは「1対2」からはじまる

オフェンスの目的は、もちろんシュートを決めることです。

ただ、シュートチャンスをつくるためには、相手のディフェンスを崩さなければなりません。これがなかなか難しい。でも、だからこそ「1対2の状況を意図的につくる」ことが大事になるんです。

たとえば、オンボールスクリーン。

今や高校生以上のレベルでは当たり前のように使われるこのプレー。スクリーンに行って、ドリブルで使えば、一瞬、オフェンスの選手にディフェンスが2人つく状態、つまり「1対2」が生まれます。

この瞬間、どこかにノーマークができる。あるいはディフェンスが無理なクローズアウトをしなければならなくなる。そこでパスを出せれば、ノーマークでシュートが打てるし、クローズアウトを利用してドライブもできる。

また、スイッチディフェンスが起きれば、そこにミスマッチが生まれる。たとえば、小さいガードが大きなセンターを守らなきゃいけないような状況。これも攻めどころですよね。

オフェンスは、
1対2をつくる → クローズアウトを攻める
または、
1対2をつくる → ミスマッチを攻める

このどちらかしかない、と言っても過言ではないとわたしは思っています。


ボールをなくさないことが最重要

ただ、ここで1つ大きな問題があります。

せっかく1対2の状況をつくれたとしても、ボールを失ってしまったら意味がない。

2人に囲まれて焦ってしまい、無理なパスを出してターンオーバー。あるいはドリブル中に弾かれて速攻される。こういうシーン、試合中によくありますよね。

この「1対2の瞬間に、ボールを失わない力」こそが、オフェンスにおいて非常に重要なんです。

ところが、こういう状況に慣れていないと、心理的に怖くなってしまいます。

「また取られるかもしれない」
「この前もミスしちゃったし…」

こういう不安がプレーに影響を与えてしまいます。

だからこそ、練習で「1対2になってもボールを失わない」ことを経験しておく必要があるんです。

わたしが言いたいのは、1対2で囲まれた瞬間こそ、オフェンスの起点なんだ、ということ。

「お、今、自分が相手を2人引きつけたな」
「じゃあ、ここからチャンスが広がるぞ!」

こう考えられるようになった選手は、強いです。


シンプルな練習で、強い選手を育てる

じゃあ、どうやってこの「1対2の瞬間にボールを失わない力」を鍛えるか。

答えはシンプルです。1対2の練習をすればいい

わたしがオススメするのは、以下の2つです。

ドリブルで逃げ切る「1対2」

1人の選手がドリブルをついて、2人のディフェンスが追いかける。

30秒間、ドリブルだけで逃げ切ることを目標にします。これが意外とキツい。でも、子どもたちはゲーム感覚で楽しめます。

この練習は、あの能代工業の伝説の練習にもありました。田臥勇太選手がいた時代の話です。

ディフェンス2人がついてくる状況で、空間の使い方、視野の確保、姿勢の低さ、そして冷静な判断。すべてが求められます。

ピボットだけで逃げる「1対2」

もうひとつは、ドリブル禁止の1対2。

ピボットとパスフェイク、ボールハンドリングだけで、2人に囲まれた状態を10秒耐える。

こちらはドリブルに逃げられない分、より“怖さ”を感じます。

けれど、この練習を通じて、ボールを守る力がぐんと伸びます。身体の向き、姿勢の低さ、そして足の運び方。そういったファンダメンタルが身につくんです。


まとめ:囲まれても動じない選手をつくろう

ということで今日は、「1対2の練習をしよう」というテーマでお話ししました。

1対2を避けるんじゃなくて、
1対2になってもボールを守れる選手を育てる。

それができれば、オフェンスはもっと自由になりますし、戦術の幅も広がります。

「囲まれても怖くない」
「むしろ、チャンスが広がっている」

そう思える選手を1人でも育てられたら、チームは確実に強くなります。

ぜひ、今日の練習から1対2を取り入れてみてください。

 

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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