YouTube原稿

やらないことを決める

やらないことを決める

こんにちは、三原です。
今日もブログを読んでくださって、ありがとうございます。

今回は、YouTubeに届いたミニバスの指導者さんからのご質問をもとに、「やらないことを決める」というテーマでお話します。

これは、わたしがこれまで何度も自分自身に問いかけてきたテーマでもあります。
そして、すべてのコーチにとって、きっとヒントになるお話だと思います。


ドリブルとシュートだけでいい?

ご質問の内容を簡単にご紹介すると、こんな感じです。

「ミニバスで低学年〜中学年を中心に指導しています。練習はどうしてもドリブルとシュートに時間を使ってしまい、パスやスペーシング、リバウンド、ディフェンスなどが後回しになります。これでいいのでしょうか?」

このご質問、すごくよく分かります。

「バスケっていろんな技術があるし、全部やらなきゃ…」と思ってしまう。
でも、わたしはこのご質問を読んで、まず「それでいいんじゃないですか?」と、思わずうなずきました。

むしろ、その年代でドリブルとシュートに時間を使っているのは、とてもいいことだと思います。

特に低学年〜中学年の子どもたちにとって、
「自分でドリブルして相手を抜けた!」
「シュートが決まった!」
という体験は、バスケを好きになるために欠かせない“成功体験”です。

この時期に、あれもこれもとバランスよくやらせるよりも、まず「バスケって楽しい!」と感じさせてあげることの方が、ずっと大事だとわたしは思います。


コーチに必要なのは「やらないことを決める勇気」

わたしたち指導者は、ついつい「あれも教えなきゃ、これもやらせなきゃ」と思いがちです。

でも、実際のところ、練習時間は限られていますよね。
どんなに環境がよくても、時間が足りない。それが現実です。

そんな中で、「全部やらせる」っていうのは、子どもたちにとっても、指導者にとってもかなり大変です。

だからこそ、「やらないことを決める」というのは、実はすごく大事なことなんです。

これは、わたしの大好きな話なんですが、キング・カズ(三浦知良)さんのエピソードをご紹介します。

カズさんが子どもの頃、ブラジルでサッカーを学んでいたときの話。

「とにかくドリブルしてろ。取られるまでやめるな」

コーチから言われたのは、それだけだったそうです。

パスもフォーメーションも戦術も教えられなかった。
でも、だからこそ、カズさんはとんでもなくドリブルがうまくなった。

「やらないことを決めて、とことん一つに集中する」
これは、プロになってからも通用する大きな力になると思います。


ドリブルさえうまければ、あとはすぐ身につきます

ここからが、今日いちばん伝えたいことです。

小学生のうちにドリブルとシュートに振り切って練習していると、どうなるか。

答えは簡単で、あとからパスもリバウンドもディフェンスも、すぐに身につきます

なぜなら、「自分でプレーをつくれる力」があるから。
自分でドリブルで相手を抜けるという自信があるから、余裕をもって仲間を見られるんです。

逆に、いろんなことをちょっとずつやって「まあまあ」なスキルしか身についていないと、結局どれも自信がないまま。プレーが縮こまってしまう。

わたしのオススメは、4年生まではとにかくドリブル。
1対1でガンガン仕掛けて、ゴールに向かっていく。
これに特化していいと思っています。

そして、「パスってこう出すんだよ」と言えば、
「あ、そうなんだね」とすぐ理解できるようになります。
ベースに“プレーする自信”があるからこそ、理解も早いんです。


あなたのチームの「味」を出そう

最後に。
この考え方を、ぜひチームづくりにも応用してみてください。

たとえば、地域にミニバスチームがいくつもあるとします。

その中で、「うちはとにかくドリブルがうまくなるチームです」と打ち出す。
専門店のように、“こだわりの味”を出す。

そうすると、保護者の方にも伝わるし、子どもたちにも「うちのチームはこういうチームなんだ」という誇りが生まれます。

それがやがて、チーム文化になります。

だから、「やらないことを決める」のは、逃げじゃありません。
むしろ、あなたのチームの軸をつくる、大事な決断なんです。

今日の話が、あなたの指導のヒントになればうれしいです。

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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