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小学生に週6練習はやりすぎか?

小学生に週6練習はやりすぎか?バスケは「早く出会って、遅く特化」でいい

こんにちは、三原です。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。

今日は、Instagramでいただいたご質問にお答えします。テーマはずばり「小学生の練習量」についてです。

小学3年生の息子が週4日のチーム練習をしています。夏休みになると、コーチから中学生チームの練習にも参加しないかと声をかけられ、週6になる予定です。怪我や将来の負担が心配です。どれくらいが適切なのでしょうか?

こういったご相談でした。質問してくださったお母さん、ありがとうございます。

この話、実はすごく大切で、私も指導者としてずっと考えてきたテーマです。

結論から言うと、小学生で週6の本格的な練習は、オーバーワークになる可能性が高いと私は思います。

その理由を、私なりの視点で3つにまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。


バスケットは「早く出会って、遅く特化」

まず大前提として、バスケットは「早く出会って、遅く特化するスポーツ」と言われています。これは、JBAのコーチライセンス講習などでも強調される言葉です。

できるだけ早くバスケットに触れるのはとても大事。例えば最近では、U8やU10といった年代から3×3の大会に出る子も増えています。それ自体は素晴らしいと思いますし、私も賛成です。

ただ、「専門的にバスケ漬けになる」のは、もっと大きくなってからでいいのです。小学生のうちは、いろんな動きを経験するべきだと私は考えます。

では、具体的に週6練習がオーバーワークになりやすい理由をお話ししていきます。


理由その1:怪我のリスクが高まる

まず1つ目は、同じ部位を酷使して怪我をしやすくなるということ。

例えば、週6日、毎回同じフットワーク、同じ1対1、同じドリルを繰り返すと、どうしても膝や腰、足首といったバスケット特有の部位に負担がかかります。

小学生の成長期は、まだまだ体が出来上がっていません。無理をすると将来の怪我につながるリスクも高まります。

高学年や中学生になれば、多少強度の高い練習もできますが、低学年のうちは、負担の少ない自主練や遊びを交えながら、体を休ませる時間を作るのも大切です。

週3~4日の練習でも十分強くなれます。むしろ、それ以上はリスクを考えながら調整するのがベターです。


理由その2:ゴールデンエイジに必要なのは多様な動き

次に、小学生は「神経系が最も発達する時期」であるということ。

この時期の子どもは、理屈ではなく目で見た動きをすぐに真似できます。だからこそ、バスケットだけに特化するよりも、サッカーや野球、縄跳びや鬼ごっこといった色んな動きを経験する方が、将来的に運動神経が豊かになります。

実際、バスケットボールの日本代表選手でも、中学までは他のスポーツをやっていて、高校から本格的にバスケに取り組んだ選手は珍しくありません。

私自身、小学校5年生からバスケを始めましたが、それ以前にもっと色んな運動をしておけばよかったと今になって思います。

バスケットだけで神経の使い方が偏るよりも、他の刺激を入れてあげることで、より総合的な身体能力が育ちます。


理由その3:親御さんの負担が大きい

これは、私の個人的な視点ですが、とても大事なポイントです。

週6日も練習があると、送り迎えやお弁当、チームのお手伝いなど、親御さんの負担が相当大きいのではないでしょうか。

無理をして続かなくなったり、親子で練習に行くのが憂うつになるようでは、本末転倒です。

長く楽しく続けるためには、親子でよく話し合い、無理のないスケジュールを組むことが何より大切です。


「好き」が何よりの原動力

私がこれまで指導してきた中で、最後に必ず伝えるのは「バスケットが好きな気持ちを育てること」です。

強くなるのは、高学年や中学生になってからでも十分です。

小学生のうちは、勝ち負けよりも、どれだけ楽しんで練習できるかが大切です。バスケを好きになるからこそ、自主的に練習したり、努力するようになります。

バスケが嫌いになってしまっては元も子もありません。好きでいること、楽しく続けることが、一番の上達への近道です。


まとめ

今日の話をまとめます。

✅ 小学生のうちは週6練習はオーバーワークになりやすい
✅ 怪我のリスク、神経発達、親の負担を考えると週3~4で十分
✅ 他のスポーツや遊びも経験させよう
✅ バスケを「好きでいる」ことが何より大事

もし、どうしても週6やらざるを得ない状況なら、残りの2日は軽いシュート練習や遊び感覚の練習にするなど、強度を落とす工夫をしてみてください。

私の感覚としては、強度の高い対人練習を毎日やるのはおすすめしません。週4回のチーム練習に加えて、自主練や家族で動画を見て勉強するくらいがちょうどいいと思います。


バスケは早く出会って、遅く特化するスポーツです。

ぜひ親子で無理なく、楽しく続けられる環境を作ってあげてください。

今日の話が少しでも参考になればうれしいです。

 

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ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
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