ディフェンスは何をがんばったらいいのか?〜アドルフ・ラップの7原則から学ぶ〜
こんにちは、三原です。今日もブログを読んでくださり、ありがとうございます。
今日はディフェンスについてのお話です。
あなたはディフェンスの練習をするとき、何をがんばればいいのか、迷ったことはありませんか?
オフェンスは「何点取った」「シュートが何本入った」と目に見える成果があります。でもディフェンスはそうはいかない。数字に出ないから、どうしてもがんばりどころが分かりにくいんですね。
そんなときに、私が大きなヒントをもらったのが、ケンタッキー大学の名将アドルフ・ラップさんの考え方です。
ラップさんは、ケンタッキー大学のヘッドコーチとして、大学バスケットボール界に数々の伝説を残した人物です。指導歴は41年に及び、チームを4度の全米チャンピオンに導きました。その徹底したディフェンス哲学は、今もなお色あせないものがあります。
私自身、初めてラップさんの「ディフェンスの7原則」を知ったとき、「これは本質だな」と心に刺さりました。何年経っても変わらない真実が、そこに詰まっていると感じたからです。
今日はその7原則をあなたにご紹介します。
チームに明確なディフェンスの目標を掲げるとき、きっと役立つと思います。ぜひ、あなたのチームの参考にしてください。
7つの原則
1. シュートの数を減らせ
当たり前のことですが、相手にたくさん打たれれば、その分点が入るチャンスが増えます。だから、まずは打たせる本数を減らす。
例えばパスコースをカットして、時間を奪うだけでもいい。相手が24秒を無駄にしてくれれば最高です。
2. シュートの確率を下げろ
次に大事なのは、相手に簡単なシュートを打たせないこと。しつこくチェックして、苦しい体勢から打たせる。
これもよく見落とされます。シュートモーションに入った瞬間、「もういいや」と手を下げる人が多い。でもそこからが勝負です。最後の最後まで、手を上げて、もう1歩寄せる。これで確率はぐっと下がります。
3. 5.5メートル以内の全てを減らせ
これは個人的に、最も重要だと思っている原則です。原文では18フィート(約5.5メートル)となっていますが、イメージとしては「ペイントエリアの中での全てを減らせ」です。
このエリアを守ることができれば、試合は必ず楽になります。インサイドを死守する。それだけでリバウンドも、確率も、全てが改善します。
ラップさん自身も「制限区域の中を全て止めるのは不可能だと分かっている。それでも、完璧を目指して戦うことが大事だ」と言っています。まさにディフェンスの本質ですね。
4. リバウンドショットを減らせ
リバウンドを取られて、そのままゴール下で決められるのは一番ダメです。いわゆる「プットバック」をゼロにする。
スクリーンアウトを徹底するのはもちろん、競り合いになったら弾き出す、ルーズボールに飛び込む。泥くさく、しつこく。それでいいんです。
5. 簡単な得点を減らせ
これも大事です。原文では「イージーバスケットを減らせ」と書かれています。
ディフェンスの話のようでいて、実はオフェンスの終わり方の話です。パスミスやタフショットで終わると、相手に速攻されてしまう。だからオフェンスは必ず「いいシュート」で終えること。これはディフェンスへの貢献です。
6. シューターに打たせるな
最近のバスケは特に、外のシューターを簡単にフリーにしてはいけません。
インサイドを守るために中に寄りすぎると、外ががら空きになります。だから、外のシューターにも絶対にリズムを作らせないこと。これもチームとして意識しておきたいポイントです。
7. ポストフィードをさせるな
最後はこれ。ポストにパスを入れさせない。
ラップさんの現役時代は、ポストプレイが主流でした。現代は少し違いますが、ポストに入るとディフェンスが収縮して外が空く、ファウルが増える、いいことが多いんです。だから、そもそも入れさせない。それが理想です。
私が一番大事だと思うこと
この7つの中で、私はやはり「5.5メートル以内の全てを減らせ」が一番重要だと思っています。
これができれば、自然と他の項目も達成できるんです。インサイドさえ守れれば、シュート確率も本数も下がる。リバウンドも取れる。すべてがいい方向に回ります。
もちろん、100%完璧に守ることはできません。でも、目指す価値がある。ディフェンスは、そういう「しつこさ」が何より大事です。
最後に
ディフェンスには、いろんな作戦があります。プレス、ゾーン、チェンジングディフェンス…。でも、どんな作戦でも、基本は同じです。
とにかく、ペイントエリアを守り切る。インサイドで簡単にやられない。それがチームディフェンスの核になります。
あなたのチームでも、ぜひこの考え方を取り入れてみてください。きっと何かが変わるはずです。
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