Voicy&インスタ

多数決による失敗【バスケの大学・三原学】

こんにちは、三原です。いつもありがとうございます。

この記事はラジオの原稿です。

※音声で聞きたい方はこちら

多数決による失敗:本当にそれでいいの?

こんにちは、三原です。
いつもありがとうございます。

今日は「多数決の失敗」というテーマでお話しします。

最近、ボトムアップの指導やアクティブリスニングについてよく話していますが、
その中で「選手の意見を聞く=多数決」と誤解されることがあるんですね。

結論から言うと、多数決はあまり良い手法ではないと考えています。
今回はその理由について、歴史の話を交えて解説します。


意見を聞くことと叶えることは違う

選手の意見を聞くことはとても大事です。

ただし、「聞く」と「叶えてあげる」は別なんですよね。
全部の意見をそのまま採用するわけにはいかないんです。

例えば、「試合のユニフォームを派手な色にしたい!」と選手が言ったとしても、
それをそのまま叶えたらバスケのルールに反してしまいますよね。

また、「練習時間を半分にしてほしい」と言われたら、
確かに選手は喜ぶかもしれませんが、チームの成長にはマイナスです。

つまり、意見はしっかり聞く。でも、最終決定は冷静に考えた上で行うべきなんです。


ノイシュバンシュタイン城の話

ここで一つ、面白い話を紹介します。

ドイツに「ノイシュバンシュタイン城」という有名なお城があります。
ディズニーのシンデレラ城のモデルになったとも言われる、美しい城ですね。

でも、あのお城、実は「必要だから」作られたわけじゃないんです。

建てたのはルートヴィヒ2世という王様。
彼は中世ヨーロッパの騎士文化に憧れて、「こんなカッコイイ城を作りたい!」と思ったんですね。

ところが、当時の国民は猛反対しました。

「今さらお城なんていらない!」
「税金を使って趣味の城を建てるな!」

でも、ルートヴィヒ2世は譲らず、結果的にお城は完成しました。

で、今どうなっているかというと……

ノイシュバンシュタイン城はドイツの観光名所になり、経済的に大きな役割を果たしているんです。

もし当時、国民の多数決で決めていたら、お城は建っていなかったでしょう。
でも、ルートヴィヒ2世の「どうしても作りたい!」という強い意志が、今の価値を生み出しました。


多数決では「熱意」が見えなくなる

この話から何が言いたいかというと、多数決では「熱意」が反映されないということです。

例えば、何かを決めるときに
「こっちに賛成する人、手を挙げて!」
とやると、数の多い方に決まりますよね。

でも、その一票一票の「重み」って違うんです。

ある人は「どっちでもいいけど、まぁこっちでいいか」と思って投票してるかもしれません。
でも、たった一人が「絶対にこれをやりたい!」と強く思っていることが、多数決では埋もれてしまうんです。

歴史を振り返ると、新しい発明や画期的なアイデアって、最初は反対されることが多いんですよね。

スティーブ・ジョブズがiPhoneを作ったときも、最初は「こんなの売れない」と言われました。
でも、彼の熱意があったからこそ、今では世界中で使われる製品になりました。


リーダーの決断が大切

バスケットの指導現場に置き換えてみましょう。

チームの方針を決めるとき、多数決で決めることもあるかもしれません。

でも、やっぱり監督やキャプテンの「熱意」が大事だと思うんです。

みんなが賛成しなくても、
「自分はこういうチームにしたい!」
「こういうスタイルで戦いたい!」
という熱意があるなら、それを押し通すことも必要なんですね。

もちろん、選手の意見を聞いて寄り添うことも大事です。
でも、最終決定はリーダーが責任を持って下す。これが強いチームを作る秘訣だと思います。


まとめ

今日は「多数決の失敗」というテーマでお話ししました。

意見を聞くことと、叶えることは別
多数決では熱意が見えなくなる
ノイシュバンシュタイン城のように、リーダーの強い意志が価値を生む
監督やキャプテンの「熱意」を大事にしよう

もしあなたがリーダーの立場にいるなら、ぜひこの話を思い出してください。
多数決に頼りすぎず、自分の信念を大切にしてほしいなと思います。

今日の参考文献

created by Rinker
¥1,584
(2025/02/21 08:42:08時点 Amazon調べ-詳細)

 

最後にお知らせ

ありがとうございました。

バスケの大学では、指導者の悩み解決になるお話を無料メルマガで発信しています。

最初の1通目でプレゼント動画もありますので、ぜひこれを機にメルマガの登録をよろしくお願いします。

無料メルマガ講座はこちら

 

YouTube「バスケの大学」では、ラジオだけでは伝わらない図などを使った戦術解説をしています。

週に1~2本の放送をアップしているので、ぜひこちらもチェックしてください。

最後に、バスケの大学「研究室」では現在進行形で手掛けている最新のチーム作りについて、ほぼ毎日三原が記事を投稿しています。

  • ここでしか書けない話を共有したり
  • メンバーさん全員の質問に真剣に答えたり
  • 月に1回のオンライン勉強をやったり

しています。もし興味のある方は案内ページを一度のぞいてみてください。

バスケの大学「研究室」 ご案内 こんにちは、三原です。 いつも「バスケの大学」をありがとうございます。 バスケの大学には「研究室」というコミュニティ...

最後までブログをお読みくださり、感謝しています。

ありがとうございます。

三原学でした。それでは、また。

追記

アマゾンの電子書籍(kindle)で本をたくさん出しています。

わたしの作品一覧はこちらです

ちなみに、アマゾンアンリミテッドの方はすべて無料で読めます。

あと、アマゾンといえば、耳で聞くオーディブルもおすすめです。

無料キャンペーン中にダウンロードした本は、ずっと聞き続けられるので、お試しすることをおすすめします

ABOUT ME
三原学
1981年、東京都生まれ。早稲田大学大学院卒。学生時代にマネージャーとなり、バスケ指導者を志す。 22歳から高校バスケ指導を始めて、早稲田実業高校ではウインターカップ出場、関東新人大会優勝。現在は母校の安田学園高校で監督を務める。選手が主役のチーム作り「ボトムアップ理論®︎」により、日本の部活動モデル校を目指している。 2024年から早稲田大学男子バスケットボール部のヘッドコーチも務める 日々学んでいる指導体験をブログやYouTube「バスケの大学」で発信して、総フォロワーは30,000人を超える。 日本バスケットボール協会公認A級コーチ、ジュニアエキスパートコーチ。ボトムアップ理論®︎エキスパートコーチ。 月刊バスケットボールにて「まんが戦術事典」を連載中。著書多数。
バスケの大学メルマガ

記事を最後までお読みくださり、感謝しています!

このブログをお読みのあなたは、きっとバスケの悩み、特にチームづくりのことでいろいろと悩んでいることでしょう。

そんなあなたはぜひ「バスケの大学メルマガ」をのぞいてみてください。

同じように指導に悩み、解決してきたわたしが、チームづくりのノウハウをお伝えします。

最初の1通目で「練習メニューの作り方」という特典動画もプレゼントしてます。

無料でメルマガ講座を購読する!

 

チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ
チームづくりのコツを無料で学べる!
詳細はコチラ