【NBA】ロケッツのオフェンスは未来のバスケットボールか?
こんにちは、三原です。
この記事を書いている時は、NBAはシーズンを中断しています。
しかしわたしはどうしても今シーズンの続きが見たい!
なぜならば、ヒューストン・ロケッツがどんなバスケをするのか、注目しているからです。
ロケッツオフェンスの仕組み
先日、わたしはこういったツイートをしました。
ロケッツ監督のダントーニは2005年頃「7秒オフェンス」をやってとても批判されました。しかし現在ではピック、ドライブ、コーナー3のスタイルは常識になりました。今度はダントーニが5人ガードのマイクロボールで批判されてる。でも、これはまた未来のバスケかも知れない。NBAシーズン再開に期待です
— 三原学@バスケの大学🏀 (@coach_manabu) May 20, 2020
ロケッツはスコアリングマシン、ジェームズ・ハーデンをポイントガードにおき、
ハーデンの1対1からディフェンスを崩します。
- 抜ければドライブ
- ディフェンスが下がれば3P
- ディフェンスがカバーに来れば、パスを出して周囲が3P
という無敵のオフェンスです。
必ず誰かがノーマークになります。
このオフェンスのカギはもちろん、最初のプレイです。
つまり、ハーデンが1人目のディフェンスを抜くということ。
自分のマークマンを抜いた瞬間、5対4になりますね。
なので、最初の1対1は絶対にドリブルでやっつけたい。
そこでセンターがスクリーン(カベ)になって1対1を助ける「ピック&ロール」を多用します。
しかし今年の2月、わたしは「えっ!」と驚きました。
ロケッツがハーデンの相棒、カペラをトレードしたからです。
カペラは器用ではないものの、ハーデンのピック&ロール・パートナーとして欠かせない存在だったはず。
ディフェンスでは最高身長のカペラが、リムプロテクターとしてゴールを守っていた。
貴重なビッグマンを放出したのです。
ロケッツのマイクロボール
結局ロケッツはその後ビッグマンとは契約せず、最高身長がわずか201cmという超小柄なスタメンで戦っています。
NBA公式サイトより↓

センターではなくガード主体で戦うことをスモールボールと言われますが、
今のロケッツはスモールどころじゃなく、マイクロボールです。
こんなの常識じゃうまくいかないはず。
でも、今のところうまくいってるんですね!それが。
その理由として、わたしが思うのは
- カペラがいないから、ゴール下のスペースがさらに広がる
- ハーデンはもはや、ピックなしでも1対1で無敵
- ウエストブルックもドライブができる
この3つですね。
カペラを放出して、完全にガードのドリブルドライブに戦略を絞ったロケッツ。
振り切ってますね。すがすがしいです。
そこまで3Pがうまくないウエストブルックとカペラを両方コートに出すと、
確かにスペースが悪くなることがありました。
そこでウエストブルックを輝かせるために、5アウトのドライブ主体にチームを変えた。
ハーデンはどっちにしても本気になれば60点取れますからね。
このラインナップでひとつ問題があるとすれば、ディフェンス。
やっぱり相手のビッグマンを抑えることは大変でしょう。
でも、チームディフェンスで今のところ、止めている印象があります。
レイカーズのAD、マギーに対しても体をはって守れていました。
もしディフェンスが安定したならば、爆発力のあるロケッツは優勝できるかも。
わたしはそう考えてます。
レイカーズ戦のハイライトはこちら。
ダントーニ理論 過去と現在
わたしがなぜこれまでロケッツに注目しているかは、
ひとえに監督がマイク・ダントーニだからです。
マイク・ダントーニの信条は「7秒オフェンス」と呼ばれるガード主体のバスケット。
現在、ロケッツで行っているようなものです。
- ゴール下が最も良いシュート
- ファウルをもらうのも良い
- 外から打つなら3P
- ミドルレンジの2Pは打たない
- ポストアップはしない
というシュートセレクションですね。
ドリブルで切り込んでいくにはディフェンスがガチッとセットしてからよりも、
速攻の状態の方がやりやすい。
だから14秒の半分、7秒で攻めましょう。
これが合言葉です。
ちなみに14秒はルール上、ハーフコートオフェンスにかけれらる時間の上限です。
他のチームの2倍のスピードで攻める。
こういうことですね。
ダントーニがこのオフェンスをNBAで挑戦したのは2005年ごろのこと。
フェニックスサンズでスティーブナッシュを中心にこれをやりました。
その時に批判にさらされたのです。
- 3Pばかりで勝てるはずがない
- なぜセンターを使わないんだ
- ディフェンスしなきゃ勝てない
こう言った声が相次ぎ、ダントーニ自身も信念が揺らいだ時期もあったそうです。
サンズでは良いところまで行っても確かに優勝できず。
その後ニックスとレイカーズでは結果を出せずに終わります。
でもダントーニは信念を貫き、今のロケッツでは結果を出しつつあると同時に、
さらに「マイクロボール」で勝負をかけているのです。
これは未来のオフェンスか?
一時は批判されたダントーニのオフェンスですが、
- ドライブで攻める
- スペースを広くとる
- 外なら3P
という戦術は、今やNBAのみならず、バスケ界の常識になっています。
→ このことについては過去記事で詳しく書いてます。もしよければぜひ。
つまり、あの時ダントーニは未来のバスケが見えていたわけです。
のぞましいシュートチャートは図のようなものですね。
・ゴール下を攻めまくり
・ファウルをもらう
・ディフェンスが収縮したら
・キックアウトして3P
ただし、3Pが33%以上入らないとこの理論は通用しません。全体の期待値が1.0を下回るからです。やっぱりシューティングは大事です。 pic.twitter.com/ZrqLTZgzYp— 三原学@バスケの大学🏀 (@coach_manabu) May 20, 2020
となると、今のマイクロボール。
またしてもダントーニは未来を見据えている。
そして、もしかしたら10年、15年後には世界の常識になっているかも。
そう考えずにはいられません。
わたしは高校バスケの指導者ですが、これからのバスケはこうなると期待してます。
https://twitter.com/coach_manabu/status/1263367025058910219?s=20
今シーズンのロケッツにはそんな未来が見えるかも。
そう思うとロケッツを応援したくなりませんか?
今シーズンの再開、そしてロケッツの爆発に注目です。
最後までお読みくださり、感謝しています。
この記事に共感してもらえたら、「バスケの大学・資料室」ものぞいてみてください。
あなたのようなバスケ大好きな方には、きっとお役に立てる資料があるはずです。
ありがとうございました。それでは、また。
記事を最後までお読みくださり、感謝しています!
このブログをお読みのあなたは、きっとバスケの悩み、特にチームづくりのことでいろいろと悩んでいることでしょう。
バスケの指導は不思議なもので、やればやるほど何が正解か、わからなくなります。
そういうわたしがそうでした。
最初は自信満々で指導を始めたものの、悩みが生まれ、やればやるほど難しく感じます。
でも、だからこそ学び続けることが大事なんです。
わたしは指導歴18年ですが、これだけやっていると、昔は悩んでいたけれど、今はもう解決していることが、けっこうあります。
「このことを10年前に知りたかったな」が、いろいろあるんです。
なので、それをあなたにお伝えしたいと思います。
- メールは2日に1回配信
- バスケの指導者向けの講座です
- わたしのチームづくりのノウハウを
- できるだけ短く
- わかりやすくお届けします
- わたしから課題を配信したり
- あなたの質問、相談にものります
わたしといっしょに、チームづくりの勉強をしませんか?
もちろん完全に無料なので、ご安心を。
今なら、特典教材「練習メニューの作り方」もプレゼントしています。
ぜひメルマガ講座でお会いしましょう!
いつでも解約できますので、お気軽にどうぞ。
ありがとうございました。それでは、また。