こんにちは、三原です。
この記事をお読みのあなたはNBAが好きですよね。
そんなあなたならわかっていただけると思いますが、
最近のNBAって、みんな同じ戦術で試合してないすか?
昔だったら、
- 速攻主体のチームあり
- ポスト主体のチームあり
- トライアングルオフェンスあり
- アイソレーション主体あり
と、いろいろなスタイルがあって、それが面白さだったと思います。
それが最近はどのチームも
- 早い展開
- ピック&ロール
- ドライブ
- キックアウト
- 3P
こればかりな気がしません?
これ何でかっていうと、バスケが完成形に近づいたからなんです!
アナリティクスの発達
アナリティクスっていうのは、ゲーム分析ですね。
バスケットボールの試合を数値化して、勝つための方程式をはじき出すことです。
現代はスポーツ科学が発達して、この分野が目まぐるしく伸びてるんですね。
NBAでは世界最高峰のアナライザーがすべてのプレイを数値化していて、
公式サイトでもその数値は公開されています。
そうして突き詰めると、だいたい似たような数値の傾向になったわけですね。
わかりやすく言えば
- シュート期待値が1.0を越えると勝つ
- 動けない長身者より、動ける低身長の方が数字が良い
この2つです。
期待値で試合を考える
シュートの期待値(Point Per Possession)とは「点数 x シュート率」のことです。
例えば2点シュートが50%ならば、
2x0.5=1.0 で期待値は1.0
そのシュートは打つこと自体に1.0点の価値がある、という意味です。
分析結果、バスケの試合はどうやら1.0を越えると勝つことがわかったようです。
今シーズン(19−20)のNBAでは、
- トップがヒューストンロケッツの1.0
- 最下位がオーランドマジックの0.78
だったそうです。(サイトはこちら)
ちなみにこちらのツイートを引用させていただくと、2019年ワールドカップ(男子)では
- 全チームの平均が1.0
- 日本代表は0.75
だったそうです。
日本代表のACの@hermanmandoleの代表のOffensive Conceptのクリニックが素晴らしかったので超簡単に纏めました
もうこれをプログラム化して全ての小中高の指導の中心に備えて中長期的に指導すればかなり将来強化出来るんでは?ぐらいに日本人の特徴を理解し彼らのバスケに落とし込もうとしてます pic.twitter.com/3b4Za64kn6— Haruya Ito (@ito_haruya) April 22, 2020
いずれにしても期待値1.0で勝つということを頭に叩き込みましょう。
昔はOKでも、今はダメなプレイとは
ずばり言いましょう。
- ミドルシュートの2点
- ポストプレイ
この2つはやらない方がいい、となってます。
期待値という概念がなかった15年前のバスケットは、
できるだけゴールに近づいてシュートしろ
というのが常識でした。
マイケル・ジョーダンが得意なプレイはミドルシュートとポストアップでしたから。
でも、現代バスケでは「期待値1.0越え」なのです。
2点のミドルシュートは、せいぜい40%くらい。
ということは2x0.4で、期待値0.8
であれば、3点シュートが33%(3本に1本)入るなら、
3x0.33で、期待値1.0
試合中に2点が40%ってけっこう高い数字なんです。
なぜって、2点シュートはふつうディフェンスにチェックされながら打つので。
それに対して3点はチェックされないで打つことが多いです。
だから3点の33%はけっこう簡単です。
リングの距離ではなく、期待値でシュートを選べ、ということになってます。
また、ポストアップも同様です。
ポストプレイはゴールに近いので、50〜60%は期待できるので、期待値は1.0を越えるでしょう。
でもポストプレイは、ふつうディフェンスと真っ向勝負のプレイです。
チェックをされながらシュートすることが全体です。
それに対してドリブルのドライブならば、ディフェンスは遅れている(抜けてる)状況です。
シュートはしやすいですし、ファウルがもらいやすい。
最も期待値の高いシュートになります。
ポストプレイするなら、広くしてドリブルで割れ
この理論を決定づけたのはドリブルドライブモーションですね。
アメリカの高校を指導するヴァンス・ウォルバーグさんの理論がすばらし過ぎて、世界中に広がったオフェンスシステムです。
DDMについては過去記事で詳しく述べてますので、もしよかったらお読みください。
- ミドルレンジを避ける → 3P
- ポストアップを避ける → ドリブルドライブ
こう価値観が変わった現代のバスケでは、
- 少しくらい小さくても動ける
- そしてシュートがうまい選手
こういった5人でラインナップを組んだ方が良い、ということに当然なります。
さらに、ハーフコート主体からスピードあるゲーム展開になります。
早くボールを運んだ方が、ドライブが簡単ですからね。
絶対に勝ちたいプロの世界。ゲーム分析の発達により、勝つための数値が証明されて、
どこのチームも似たようなプレイになってる。というお話です。
育成年代は真似すべきか?
ここまでお読みのあなたは、きっとこうお考えでしょう。
- 理屈はわかった
- でも、NBAと子供たちは違う
- 子供にNBAの真似させていいのか?
わたしも現役の高校チーム指導者ですから、このことをよく考えます。
結論から言うと、真似すべきです。
だって絶対に勝つためのプロの世界が取り入れている理論です。
まちがってるはずがないからです。
でも、ひとつ考えるべきことは「シュートをちゃんと教える」ことですね。
つまり今までのべた理論は、シュートの期待値が前提になってるので、
- 3Pが33%入る
- ドライブが60%入る
- フリースローが70%入る
こういった個人スキルが前提です。
なのでシュート入らない子に、丁寧にシュートを教える練習がとても大事になります。
目安としては全体練習の10%以上はシュート練習に当てるべきです。
2時間(120分)であれば、12分くらい。
このくらいは個人のシュート練習を最低限すべきです(自主練ではなく)。
なので、期待値を元にNBAから学んで真似することは、子供たちに無茶をさせることではなく
シュートを教えて、数字で試合を振り返る。という
とても本質的な良いコーチングができると思ってます。
最後までお読みくださり、感謝しています。
この記事に共感してもらえたら、「バスケの大学・図書館」ものぞいてみてください。
あなたのようなバスケ大好きな方には、きっとお役に立てる資料があるはずです。
ありがとうございました。それでは、また。
記事を最後までお読みくださり、感謝しています!
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